☢ 正月三が日 バイオリンボウ19c末頃フレンチか 上の操作性

性能・弾き心地極めて素晴らしいです。 好みがありますので一概には言えませんが多くの方にとって好意的に捉えていただける、気に入っていただける方には重宝していただける、バイオリンを弾くことがより楽しくなる、まさにそんな弓だと思います。 当弓の反りは弓の中央寄りに入れられており、スピッカートなど他弓と比べ手元よりも弓中央に近い位置にスイートスポットがくる感じです。大雑把ですが19世紀後半のフレンチに顕著なフィーチャーのひとつでしょうか。 また当弓は反りと弓の粘りによって弦を掴み、また弦を掴んだあと加えた圧力に反発してもとに戻ろうとする鈍いしなりを感じ、浮遊感と言いましょうか、弓を実重量より軽く感じることが操作や演奏に大きな効用をもたらすように感じています。 稚拙ながら所感をがんばってあらわしてみましたが感触を言葉にすることは難しく、どこまで伝えきれているか…齟齬もあり得ることを前もってご了承願いながら、しかしやはり私にとって稀有な弾き心地を持った弓であることをお伝えできればと思いました。 コレクション整理ですが稀少な弾き心地とヴィヨームフロッグやヘッドの雰囲気など珍しく思える風貌からお気に入りの一本で手放すことに躊躇した経緯もあって、本当に気に入っていただける方にお渡しできればと思っています。 ●スペックやコンディション ・74.8センチ ・59.4㌘ ・バランスポイント　フェルールから19.5㌢のあたり※気持ち弓先寄り。ほのかに手元に感じる重みは心地よいもので安定感に寄与し、反りも含めたバランスの良さと相まって先弓からの運弓などに分があるとの所感あり。 概ね状態は良いですがスティックエンドから15センチの辺りに少し目立つ黒ずみ（反り入れの時についた焦げ等か？）と打痕が数カ所あります※画像にてご確認ください そのほか折れや曲がりはなく操作性や寿命に影響する点はみうけられません。 毛替えを9月に実施。併せて元々装着されていた銀チップに風化が見られたためエルフォリンに交換済み